授乳期
母乳分泌は母体の栄養,健康状態,精神状態,乳腺の発達状態など種々の要素に影響される。
母体の栄養、食事の良否は母乳分泌に影響を与えるので、授乳婦の栄養所要量を基に望ましい食生活を営めるようにすることが大切である。(授乳婦の栄養所要量は平均して授乳期間を6ケ月、1日の泌乳量を750mlを基本にして算出)特にエネルギー、タンパク質、脂質、カルシウム、ビタミンBlなどの不足に注意。又、育児のための労働にも栄養が必要である。
■母乳の分泌とホルモン
→妊娠中・・エストロゲン,プロゲステロン(乳腺の発育促進)乳児の吸せつ開始−脳下垂体前葉 プロラクチン(母乳の合成)脳下垂体後葉 オキシトシン(母乳の分泌、子宮の収縮)
生後1年までの小児を乳児と呼ぶが、生後5〜6か月ころまではほとんど乳汁だけで育て
られるので、この期間を乳汁栄養期、後半を離乳栄養期といっている。乳児期は出生時の
体重がもっとも増加する時期で、出生時の体重(平均約3.2kg)が3〜4か月で約2倍に、
1年後には約3倍に達する。
乳児と母親にとって最も自然で理想的な栄養法である。
生後一週間くらいまでの乳を初乳といい、10日くらいで成熟乳(永久乳)に移行する。
初乳は、帯黄白色の多少粘桐性のある液体で、成熟乳に比べタンパク質、無機質が多く、
乳糖が少ない。免疫性(免疫グロブリンA、ラクトフェリン、リゾチームなど)も初乳の
方が強い。
また胎便の排出を促す作用がある。
乳汁栄養期は、母乳栄養,人工栄養,混合栄養などの方法によって栄養が与えられる。
乳児は身体の発育とともに、乳汁だけでは栄養が不足するので離乳食を与えることになる。
普通生後5か月頃に開始する。